研究課題
AB5000の構造および駆動機の特殊性を明らかにした後にTest circuitを使用しACD加牛新鮮血を用いて 特殊性評価実験でAB5000及びニプロVADと乖離が大きかっ た条件下で実際にAB5000では溶血が生じていることを確認できた。 さらにこれらの条件で粒子画像流速測定法を使用して弁付近の粒子の速度、剪断速度を計測したが溶血の原因として剪断応力が溶血を起こすほどの値ではなかっ たことまでを確認することができた。 溶血の原因として現在、剪断応力、その暴露された時間、及び溶液の粘度とされているが今回の溶血の原因として剪断応力が極めて低い値であり少なくとも単独 で溶血を引き起こす原因とはなり得なかった。それ故にAB5000で起こる溶血の原因を探るため血液にかかる陰圧に着目した。実際に陰圧の大きさと陰圧がかかる時間に関して溶血に関与していることまでは確認できた。これは今まで報告されてない事実である。さらに実際に使用されているポンプ型の補助人工措置で溶血との関連性を実臨床内で確認し、さらに溶血を防ぐための具体策を出せる様に現在計画を進めているところである。
2: おおむね順調に進展している
概ね計画した通りに進んでいる。今年度はさらに発展させて実験を継続していく予定。
実臨床に沿って溶血する条件、それを防ぐための具体策を検討していく予定。
(未使用が生じた理由)予定よりも消耗品の支出が少なく済んだため、次年度使用額が生じた。(次年度使用計画)令和3年度経費の中で1,472,718円の未使用分があった。これを次年度に繰り越し令和4年度は合わせて2,472,718円を消耗品費を中心に使用して研究を実施する予定である。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
Heart and Vessels
巻: 36 ページ: 890-898
10.1007/s00380-021-01809-y