研究課題
若手研究
抗CKAP4抗体を用いたサンドイッチELISA法で、肺癌患者および年齢性別をマッチさせた健常人それぞれ92名の血清CKAP4濃度を測定したところ、肺癌患者(19.6%)においては健常人(6.5%)と比して、有意に血清CKAP4陽性(≧ 0.1 ng/mL)率が高いことが分かった。また、抗CKAP4抗体はヒト肺癌細胞株の増殖抑制作用を示した。 その作用は、EGFR 変異を持つヒト肺がん細胞に対しては、既存のEGFR阻害薬(Osimertinib)と併用することで増強されることが分かった。
肺がん
肺癌患者では健常人に比べて有意に血清CKAP4濃度が高いことから、血清CKAP4濃度をサンドイッチELISA法で測定することで、肺癌診断が可能となる可能性が示唆された。同時に抗CKAP4は単剤および既存の抗癌剤との併用で、ヒト肺癌細胞の増殖を抑制した。以上の結果から、肺癌においてはCKAP4が新規診断マーカーと共に治療標的分子となり得ることが示唆された。