研究課題
若手研究
iPS由来の気管支肺胞幹細胞(BASCs)の機能解析を進めており、iPS細胞を分化させ、表面マーカーのSca-1/CD45/CD31でソートしたBASCs細胞群のオルガノイド培養を行った。培養により既報告のマウス肺由来のBASCsと同様に、様々な形態を示すオルガノイドの形成を認めた。さらに形成されたオルガノイドを免疫染色およびフローサイトメトリー解析したところ、iPS由来BASCsが自己複製能を有することおよび、細気管支領域の各種上皮細胞に分化していることを示した。
呼吸器外科学
iPS由来のBASCsが生体内同様に多能性を持つことが示された。これまでiPS由来のBASCsの経気道投与が、気道上皮障害の修復を促進することは明らかとなっていたが、その機能解析がなされたことで、iPS由来BASCsが生体内BASCsに近い分化能を有する可能性が示唆されており、修復促進の機序の一因と考えられた。