研究課題/領域番号 |
20K17753
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
藤野 孝介 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (10837339)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 小細胞肺癌 / PDXマウスモデル / 神経内分泌分化 / Notchシグナル / INSM1 / 化学療法耐性化メカニズム |
研究実績の概要 |
本研究における目的は、我々の確立した患者アバター技術(PDXマウスモデル)により、検体確保が難しい再発SCLC患者をより正確に再現し実際の患者腫瘍の内部で起こっている分子遺伝学的変化、薬物耐性化機構を解析することです。このため、本研究の計画プロセスは、1)SCLC患者アバターの作成及び相同性解析、2)薬剤耐性アバター(Resistant-PDX: R-PDX)の作成及び解析、3)患者アバター(治療前後)及び患者の各種薬剤への治療効果、分子遺伝学的変化解析からなります。この実験系を使用しSCLCの腫瘍特性の制御機構と考えられる神経内分泌機構を中心とした薬物耐性化に伴う分子遺伝学的変化の解析、さらに患者の臨床情報と比較解析することで、30年間進歩のない再発SCLCに対する新規治療戦略開発を促進することを目標としております。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は患者アバター技術を使用した小細胞肺肺癌の前臨床モデル及び薬剤耐性化モデルの作成、解析です。初年度(2020年)は肺癌手術症例8例、気管支鏡生検症例1例の計9症例から8系統のSCLC患者アバターの樹立に成功しました。患者及びアバターモデルの相同性解析については組織学的解析、免疫組織化学、次世代シーケンサーによる遺伝子変異解析を行ないました。また、化学療法耐性化モデルの作成も継続中であり、現在までに4系統の薬剤投与前後での組織学的、免疫組織学的、次世代シーケンサーを使用した遺伝子発現変動解析に着手いたしました。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、さらに症例を蓄積し患者アバターモデルの作成の継続、現在までに行なった実験の解析を継続、小細胞肺癌の薬剤耐性化メカニズムについての基礎的研究を推進する予定です。
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次年度使用額が生じた理由 |
遺伝子変異解析、発現解析に予算を使用し残額を追加実験に使用する予定
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