研究課題/領域番号 |
20K17763
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
濱田 顕 近畿大学, 医学部, 講師 (80772954)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 肺がん / ゲノム / 網羅的生体情報 / VUS / HER2 / HER4 / EGFR / 分子標的治療 |
研究成果の概要 |
LUX-Lung 8 試験の二次解析で同定された、すべての臨床的意義が不明なHER2、HER4遺伝子変異について、IL-3依存性細胞株である、マウスpro-B細胞株に導入し、人工的な腫瘍細胞モデルを作成し、腫瘍原性を検討した。その結果、HER2 E395K、G815R、R929W変異に腫瘍原性があることを確認し、これらの遺伝子変異に関しては、HER2阻害効果のあるTKIが有効であることを明らかにし、その結果をLung Cancer 誌に報告した。また、EGFRエクソン20挿入変異に対してFDAで新規に承認されたmobocertinibの二次耐性機序も、同様の腫瘍細胞モデルを用いて探索した。
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自由記述の分野 |
呼吸器外科学関連
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、次世代シーケンサを用いた遺伝子解析が広く用いられるようになり、既知の遺伝子異常だけでなく、臨床的意義が不明な遺伝子変異(VUS)も多数同定され、これらVUSの機能解析が求められている。本研究では、LUX-Lung 8 試験の二次解析で同定されたHER2、HER4のVUSの機能解析を、IL-3依存性細胞株である、マウスpro-B細胞株(Ba/F3細胞)に導入し、人工的な腫瘍細胞モデルを作成し評価した。その結果、3つのHER2遺伝子変異に対してHER2阻害効果のあるTKIが有効であることを明らかにし、これらの遺伝子変異を有する患者に対する治療の可能性を示した。
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