研究課題
昨年度までの研究で、主に術後早期(3-12日)のctDNAに関して報告した。今年度は解析対象を47例に拡大するとともに、術後の採血ポイントを術後早期だけでなく、6か月毎におこなうことで、術後の予後予測だけでなく、術後再発の早期発見にctDNA解析が有用である可能性について検討した。ctDNAの検出にはNATERA社のSignateraを用いている。術前にctDNAが検出されたのは28例(59%)、術後は5例(11%)であり、術前のctDNA陽性例と陰性例では無再発生存期間に有意差はなかったが、術後早期のctDNA陽性例は陰性例と比較して、有意に無再発生存期間が短縮していた(3年無再発生存率:0% vs 65%, p<0.01)。多変量解析でも術後早期のctDNA陽性のみが有意な予後予測因子であった。また術後早期にctDNAが陰性であった42例のうち、3例が陽転し、この後に画像上も再発が確認された。現在NATERAにてさらに追加検体を解析中である。
3: やや遅れている
NATERA社からの結果の送付が遅れているため。
追加の血液検体をNATERA社で解析中であり、これらの結果がそろった後に最終解析を予定している。
NATERA社の結果の送付が遅れており、研究期間を延長するため。主に論文の校正費、学会費用に使用する予定である。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)
Lung Cancer
巻: 154 ページ: 84-91
10.1016/j.lungcan.2021.02.017.