研究課題/領域番号 |
20K17781
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
法華 真衣 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (20803852)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 遊離ヘモグロビン / 人工心肺 / 急性腎障害 / ハプトグロビン |
研究実績の概要 |
今研究は、心臓大血管手術患者において、遊離ヘモグロビン値が高値となる前にハプトグロビン製剤の投与を行うことで術後急性腎障害の予防が可能であるか否 かを明らかにする事を目的とした単施設無作為比較試験である。 先行研究において、心臓大血管手術中における遊離ヘモグロビンの推移に関しての検討を行っており、その結果、遊離ヘモグロビンは人工心肺開始後より徐々に 増加し、溶血による尿の色調変化が現れるより以前の段階で高値となっている事は研究計画書においても記載している。 研究成果は以下である。 先行研究群において、患者を術後急性腎障害を生じた群と生じなかった群に区別し、両群の術中の遊離ヘモグロビン値の推移、ハプトグロビン値の推移を比較検討し、術後急性腎機能障害を生じた群において、遊離ヘモグロビン値は高く推移し、ハプトグロビン値は低く推移することが判明した。また、術後急性腎障害のリスクを上昇させる術中の遊離ヘモグロビン値のカットオフ値についても検討し、以上の結果をまとめて論文報告を行った。その後、臨床研究法のもとで行う無作為化比較試験を計画し、当院での臨床研究推進センター、倫理委員会において承認を受け、2022年2月より研究を開始している。「心臓大血管手術時患者における溶血関連臓器傷害に対するハプトグロビン投与による予防効果に関する無作為化比較試験」としてjRCTへも公表している。予定する研究期間は3年間である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究を実行するために当院での倫理委員会での承認を得る必要があり、その承認を得るために期間を要した事が研究の進捗状況に影響を与えていると考えられる。また、2022年2月より開始はしているが、COVID-19感染症の流行のため、研究対象とする定期心臓血管手術患者の症例数が限られていた事も要因と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
現在は、臨床研究法のもと当院での臨床研究推進センター、倫理委員会において承認を受け、2022年2月より「心臓大血管手術時患者における溶血関連臓器傷害に対するハプトグロビン投与による予防効果に関する無作為化比較試験」を開始している。140例を対象としており、年間50例ペースでの研究を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は主に研究開始までの準備期間であったこともあり、分析する検体も限られていたため、次年度使用額が生じてしまった。2022年度はすでに研究再開をしているため、翌年度分として請求した助成金と合わせ、検体分析や、統計処理などに使用していく予定である。
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