幼若ラットに対して、生後7-13日の連続7日間、セボフルラン2.1% 2時間の曝露を行った結果、生後21日の腸内細菌叢において、酪酸産生菌であるFirmicutes門、Ruminococcus科が減少することを明らかにした。さらに、健常ラットからの糞便細菌叢移植によって、酪酸産生菌の割合が増加するとともに、糞便中酪酸濃度、海馬におけるヒストンアセチル化、BDNF遺伝子発現量増加、神経細胞アポトーシス減少、成長後学習能力改善を認めた。本研究により、幼若脳麻酔薬神経毒性に対して、腸内細菌叢の是正から学習障害改善を期待できる結果が得られた。
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