手術中の脳波変化は術後急性痛の強度と関連するという着想のもと、手術開始時と終了時の脳波を解析し、その変化と術後疼痛の強度との関連性を調べた。脳波解析はスペクトル解析、バイコヒーランス解析、Phase amplitude coupling(PAC)解析を行った。現時点では、術後疼痛の程度を予想できる脳波変化は見つけられなかったが、近年、手術侵襲刺激との関連性を示されたPAC解析値の一つは、術後痛との関連性を示唆した。しかし、我々の調査は、脳波の解析数、解析区間など、十分ではなく、結論を得るには更なる調査が必要である。
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