本邦は、世界有数の長寿国のため平均寿命は年々延びており、高齢者増加に伴い開心術に耐術能のないAS患者が増加している。TAVIは低侵襲な血管内治療であり今後増加すると考える。TAVIが適応となる患者は、開心術に耐術能がない高リスク患者となるため、術後AKIは4~30%と報告されている。近年、本邦では透析人口が増えており、AKIによって入院が延長することを考慮すると、腎機能障害患者の医療費に占める割合はさらに増加することが予想される。AKIの早期診断により、早期介入が可能となれば、AKIから腎不全への進行を回避できる可能性がある。
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