ヘパラン硫酸の合成酵素であるEXT-1を血管内皮特異的にノックアウトしたマウス(VCRE-EXT1KOマウス)を作成し、肺組織における血管内皮グリコカリックスの形態学的変化を経時的に観察した。また、リポ多糖(LPS)を15 mg/kg腹腔内注射して敗血症性血管炎を惹起し、採取した肺組織において免疫染色での解析を行った。VCRE-EXT1KOマウスにおいて肺の血管内皮グリコカリックスが減少しているおり、LPSを投与すると、肺における炎症細胞浸潤が明らかに増加していた。血管内皮におけるヘパラン硫酸の減少は組織の炎症増悪に関与する可能性がある。
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