研究課題
バーチャルリアリティを用いた外傷患者に対するせん妄予防効果についての検討を行った。パイロットスタディとして5名の患者に対してVRを施行した結果を2020年集中治療医学会東海北陸支部学術集会で発表した。本研究を進めていくため「バーチャルリアリティを技術を用いた集中治療室、外傷患者のせん妄予防効果の検討」を三重大学医学部附属病院へ提出し承諾いただいた。その後、COVID-19の影響でICUの縮小と患者受け入れ制限も重なり、対象患者が確保ができず、対象研究は頓挫している。本研究の並行しておこなっていた「ICU入院患者のせん妄発生リスク因子の同定および予測モデルの作成研究」は4年分の当院ICU患者(約7000名)のせん妄診断スコアおよびせん妄リスク因子の抽出は完了した。現在、データの不備について検証を進めて今後、人工知能への読み込みを開始してせん妄予測モデルの構築を行う。またその比較として多変量解析を行い、人工知能から作成されたせん妄モデルとの比較検討も行う。バーチャルリアリティの患者への施行については困難な状況となったため、今後はバーチャルリアティの持つ教育効果について検証を行う方針とした。救急VRという救急医療現場を疑似体験できる教育コンテンツを購入したため、これを学生への適応して教育効果について検証する。この研究についての倫理委員会提出については現在作成中である。
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「バーチャルリアリティを技術を用いた集中治療室、外傷患者のせん妄予防効果の検討」を三重大学医学部附属病院へ提出し承諾いただいた。その後、COVID-19の影響でICUの縮小と患者受け入れ制限も重なり、対象患者が確保できない状態となった。現在,COVID-19の収束は見込めない状況である。今後更にICU病床をCOVID-19患者のために確保していく予定であるため、引き続き、この状況をつづくことが予測される。感染状況が収束を迎え、平時の救急医療体制とICU運営が可能とならない限り、対象患者の確保はかなり難しいと予想される。状況を見ながら今後も可能な限り研究を進めていく。
「ICU入院患者のせん妄発生リスク因子の同定および予測モデルの作成研究」は4年分の当院ICU患者(約7000名)のせん妄診断スコアおよびせん妄リスク因子の抽出は完了した。現在、データの不備について検証を進めて今後、人工知能への読み込みを開始してせん妄予測モデルの構築を行う。またその比較として多変量解析を行い、人工知能から作成されたせん妄モデルとの比較検討も行う。バーチャルリアリティ研究については上記理由で困難な状況が続くことが予想されるため、対象を医療従事者に切り替え、バーアチャルリアリティの教育効果に切り替え検証していく。救急VRという救急医療現場を取り込んだ教育コンテンツを利用して学生を対象とした研究を行う。比較対象として動画での学習コンテンツとの比較検討を行う。これらについて倫理委員会への提出書類を作成中である。
COVID-19に伴う救急受け入れの制限およびICU病床の制限により対象患者が確保できないでいる。このため当初計画していた計画が進んでいないためそのために必要な物品や研究費も使用せずにいる。今後の資金計画としては学生を対象としたバーチャルリアリティ研究に際し、必要となるバーチャルリアリティおよびその周辺機器の購入を検討している。またICUせん妄予測モデル作成中であるが抽出データに不備があった場合に再抽出が必要となった場合に対する人件費として必要になってくると考えられる。
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