研究課題/領域番号 |
20K17859
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 亜紗実 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (80740448)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 交代勤務医療従事者 / 睡眠 / ウェルビーイング / ウェアラブルセンサー |
研究実績の概要 |
医療従事者に睡眠と活動量を測定することができる腕時計を装着してもらい、同時にアルコールや仮眠についての情報を入力するアンケートに回答してもらい、主観的データと客観的データの収集をおこなった。階層クラスター分析の手法でクラスターに分けたのちにそれぞれのクラスターの特徴をANOVAなどを用いて解析した。さらに、ランダムフォレストを用いてバーンアウト症候群ハイリスク群の予測を行い、precision = 0.90 ± 0.00, recall = 0.89 ± 0.06, AUC = 0.65 ± 0.03の結果であった。ウェアラブルセンサーのデータからバーンアウトリスクが予測できることを明らかにした。現在論文投稿中である。 さらに交代勤務医療従事者の睡眠とウェルビーイングを改善するための睡眠改善アプリについて、データ収集を終了し、結果の解析をおこなった。睡眠時間が5.86時間から6.15時間に改善し(p=0.03)、ウェルビーイングに関しては一部改善が見られた。これらの結果を論文にまとめて投稿・査読中である。 現在、3交代性から2交代性に移行することによって、睡眠やウェルビーイングにどのような変化があるのか調べる研究を行っており、データ取得中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染の影響を受け、腕時計の装着が困難になったため、また研究に参加する医療従事者への心理的負担を考慮し研究を中断していた時期があった。コロナ感染症が落ち着いてからは研究を再開しているがデータ収集期間が予定よりも長期となっている。
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今後の研究の推進方策 |
交代勤務医療従事者のウェルビーイングと睡眠の関する研究を継続する。2交代制と3交代制での睡眠や活動量、ウェルビーイングについての違いを解析し、ウェアラブルセンサーの主観的生体データをもとにどちらの勤務体制が医療従事者に取って負担が少ないかを明らかにする。 また、機械学習の手法を用いて良好な睡眠・良好なウェルビーイング維持のために必要な要素を、特に仮眠に注目して解析する。個別化されたアルゴリズムを用いて適切な睡眠時間や仮眠の時間を提案できるかどうかを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染により、医療従事者への腕時計装着が困難になったこと、および医療従事者への心理的負担を考慮して研究を一時中断していたため研究が1年ほど遅れた。 ウェアラブルセンサー購入費用に充てる予定である。
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