本研究の目的はは酸素療法下の急性呼吸不全患者において携帯型加速度計を用いて、同患者群に行いせん妄等の合併症と関連する臨床的に有用な客観的な睡眠指標の評価方法を確立することである。2023年度は、1)京都大学医学部附属病院初期診療・救急科を救急搬送等で緊急受診し、心不全や肺炎などによって急性呼吸不全を呈して緊急入院となった患者を対象とする前向きの観察研究の患者の集積を行った。今後集積したデータの解析を行い、解析、論文投稿を予定している。また、2)2022年度5月より開始した高度治療室における非挿管患者の夜間の過活動型せん妄の鎮静におけるハロペリドールとデクスメデトミジンの有効性に関する無作為化比較試験(jRCT1051220015)の症例集積を引き続き行った。本無作為化比較試験は2024年度中に症例集積を見越している。3)携帯型加速度計を用いて評価した睡眠時間と1ch脳波付きPSGを用いて評価した睡眠時無呼吸と、持続型心房細動に対して高周波カテーテルアブレーション治療後の心房細動の再発との関連を調査した。2)は試験のプロトコール論文が英文誌に採択された。3)は結果を現在英文誌に投稿中である。
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