第一次爆傷である衝撃波を頭部のみに作用させることにより作成した衝撃波軽症頭部外傷ラットモデルを用いて研究を行った。本モデルは、受傷から2週間後にうつ様行動や認知機能障害といった行動学的異常を示す。受傷後3日目、2週間後、6週間後に、本モデルと衝撃音のみを聞かせたコントロール群の脳脊髄液および血清を採取しTNF-αおよびIL-6を測定した。受傷後3日目および2週間後には脳脊髄液および血清で衝撃波群において炎症性サイトカインの上昇を認めた。血清に比較して脳脊髄液では、炎症性サイトカインは高い傾向にあった。6週間後には血清・髄液いずれにおいても炎症性サイトカインは低下していた。
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