「侵襲時の栄養代謝動態の変化と治療的介入の可能性」というテーマで、以下の3つの研究を並行して行ってきた。
研究①「重症ICU患者に対する急性期栄養療法における間接熱量測定の有効な活用法」は症例数が33例に達し、蓄積したデータを解析し日本集中治療医学会や日本臨床栄養代謝学会にて発表した。症例数はさらに増加しており、今後論文化を検討している。研究②「急性エンドトキシンショックに対する神経筋電気刺激(NMES)が生体反応や栄養代謝動態に与える効果」はブタを用いて他大学(自治医科大学)との共同研究で実施する方針としていたが、手続きや費用の面で困難な点があったこと、またヒトを対象とした実験に方針変更したこともあり本研究期間での実施は断念した。研究③「急性エンドトキシンショックに対する栄養療法における有効な栄養成分の探索」はマウスを用いて茶カテキン(ECCG)の投与が脂質代謝指向型の治療的介入として有効である可能性を見出し、日本集中治療医学会や日本臨床栄養代謝学会にて発表した。今後英文論文化するとともに、ヒトへの投与実験を検討している。
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