院外心停止蘇生後患者において、脳血管自動調整能 (CVAR) の評価とその死亡率への影響を調査した。研究は、脳局所酸素飽和度と平均血圧のデータからCVARを算出し、その有無を時間依存性共変量として生存解析を行った。その結果、CVARの未検出時間が長いほど死亡率が有意に上昇することが示された。この知見は、心拍再開後の神経予後予測に役立ち、早期治療の差し控えを回避する助けとなる。また、CVARの維持が患者予後を改善する可能性を示唆し、個別化医療の発展に貢献する可能性がある。さらに、この研究は心停止後の治療管理において、脳循環に基づいたアプローチが重要であることを強調している。
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