研究課題
今年度は、主にMATLABを用いた脳波解析手法の習得を行った。また兵庫県立こども病院の脳波を神戸大学にデータ蓄積できるように手続きを行った。それにより、臨床データと照合した脳波蓄積が確立し、より迅速に救急外来脳波の解析ができる道筋を得た。
3: やや遅れている
当初の研究計画で予定していたような簡易脳波の解析に必要な解析ソフトの準備と解析方法の習得は順調に進んだ。しかし、COVID-19の感染流行のために共同研究施設の兵庫県立こども病院への立ち入り制限などもあり、予定していた脳波の解析が予定通り遂行できなかった。今後もCOVID-19の感染流行の推移の予測が難しいために、兵庫県立こども病院の脳波データを神戸大学に蓄積する手続きを行っている。それにより、次年度は脳波解析が飛躍的に進むと考えている。
前年度に習得した脳波解析手法により脳波解析を迅速に行っていき、蓄積症例についてNCSの有無、NCSを認めた場合の脳波の特徴(発作起始、異常脳波の広がり、持続時間、徐派や棘波)を記述し波形分類を行う。NCSの有無、NCSの波形パターンと神経学的後遺症との関連を明らかにする。脳波の特徴と重症度との関連に加えて、てんかん、熱性けいれん、急性脳症、頭部外傷などの疾患との関連も明らかにする。NCS/NCSEを認めた症例の保存血清・髄液を用いて神経傷害関連分子の測定を行う。神経傷害の程度を反映する最適な測定項目、最適な測定時期を探索する。
今年度はCOVID-19の感染流行により共同研究施設の出入りの制限などがあり、上記のように研究の遅れがあった。その為、試薬や物品費も使用額が少なく、また海外学会への参加も不可能であったため、総合して当初見込んでいたよりも使用額が少なくなった。次年度は、測定の検体数が増加する予定であるため、より多くの費用を要する見込みが高い。また、COVID-19の感染流行が緩和すると研究打ち合わせや研究成果発表のための旅費などの費用もより多くを要する可能性がある。
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