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2020 年度 実施状況報告書

活性炭無効物質に対する代替吸着剤による中毒初期治療の基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K17906
研究機関北里大学

研究代表者

友田 吉則  北里大学, 薬学部, 助教 (30772850)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード急性中毒 / 活性炭 / 超活性炭 / イオン交換樹脂
研究実績の概要

急性中毒において第一選択の治療法である活性炭吸着療法は、一部の物質(アルコール、重金属、無機イオン、ハロゲン化合物など)に無効である。そこで、既存の活性炭で吸着できない物質に対する代替吸着剤の検討を行った。
既存の活性炭が無効な8物質 (メタノール、エチレングリコール、鉛、硫酸タリウム、炭酸リチウム、塩化カリウム、臭素酸ナトリウム、ホウ酸)を対象に、比表面積が高く、工業用途で使用されている超活性炭と、既に他の適応で医薬品として使用されている陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)、陰イオン交換樹脂(コレスチラミン)を代替吸着剤の候補とし、その有用性を検討した。
これまでのところ、既存の活性炭に比較し、超活性炭は、鉛、炭酸リチウム、塩化カリウム、ホウ酸に対する優れた吸着能は認められず、代替吸着剤としての有用性は示唆されていない。一方、陽イオン交換樹脂は鉛、硫酸タリウム、炭酸リチウムに対して優れた吸着能を認め、代替吸着剤としての有用性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

対象物質と各吸着剤の組合せの予定の約6割のデータ収集が完了し、代替吸着剤とて有用か否か判断可能な結果が得られている。
アルコール(メタノール、エチレングリコール)に関してはGCMSによる分析法の確立を行っており、時間を要している。

今後の研究の推進方策

次年度は、引き続き検討が必要な残りの対象物質および吸着剤の組合せで吸着能の評価を行い、代替吸着剤としての有用性を検討していく。
上半期にデータ収集を完了し、下半期に学会発表および学術論文として公表し、社会貢献に寄与する予定である。

次年度使用額が生じた理由

前年度に引き続き、in vitroの実験によるデータ収集を行うための試薬や消耗品等の購入、超活性炭の安全性評価のための微量元素測定を目的に申請する。
また、研究成果を公表するために、学会参加にかかる費用や、論文の英文校正や投稿にかかる費用を申請する。

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公開日: 2021-12-27  

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