研究課題
若手研究
平滑筋細胞特異的なSOCS3欠損マウスを用いて、急性心筋虚血の際に生じる組織学的、分子学的評価を行なった。結果、死亡率の有意差はないものの、心破裂以外の死亡はKOがWTと比較し多かった。原因としては致死性不整脈が確認されているが、有意差は認めていない。心臓超音波検査ではKOがWTと比較し左室径の拡大の抑制を得られているが統計学的有意差は得られていない。
心不全、心筋症
急性心筋梗塞による致死性不整脈の発症は、死亡につながるだけではなく、救命後も社会復帰が困難になるなどの重症な後遺障害を生じる可能性が高い。今回、心筋以外の心臓に存在する細胞による致死性不整脈の出現の関与やメカニズムを調査することで、現在までの治療に加えた新たな治療法の開発につながることが期待された。今回の研究で致死性不整脈の出現は確認できたが、有意差は見出せなかった。しかしながら、心筋細胞以外が致死性不整脈の出現に関与している可能性を示せたと考えられる。