視野評価タスクの有用性と安全性を確認した。覚醒下手術中の直接電気刺激マッピングにより誘発症状が生じた領域と視路の関係についてボクセル形態脳画像解析及び病変・症状統計画像解析を行った。結果、全症状誘発部位は想定された視放線と重なり、分布から誘発視野異常の上下方を解剖学的に区別可能であった。頭頂側頭葉病変の全症例を含む約9割で術後視野が保たれた。頭頂側頭葉病変の2/3で術後視野異常が継時的改善したのに対し、後頭葉病変は約7割で同名半盲を呈し、改善しなかった。 以上結果から、特に術後視野障害の懸念される頭頂側頭葉腫瘍では、覚醒下手術により視野温存が期待できる。これら新規知見に関し現在論文投稿中である。
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