研究課題
神経線維腫症2型(Neurofibromatosis type 2:NF2)はNF2 germline mutationにより脳腫瘍が多発し、根治治療法が無い遺伝性疾患である。実臨床ではNF2と臨床診断されるが、NF2 germline mutationが検出されない患者が5割存在することが知られている。現在の診断基準は臨床診断であり、遺伝子診断は確立されていない。我々は本邦初のNF2に対する遺伝子解析研究を行い、NF2 germline mutationが検出されないNF2症例の多くはNF2低頻度体細胞モザイクであること、またその臨床的特徴を明らかにした。本研究の目的はNF2患者におけるNF2遺伝子変異を正確に検出する方法を明らかにし、NF2の遺伝子診断法を確立することである。Discovery study: Intron variantの検出:施行期間: 2020年4月~2021月9月対象:これまでの解析でNF2と診断されるにも関わらずNF2 germline mutationが検出されず、かつ体細胞モザイクでもない患者の末梢血DNA計10検体を予定。1)Whole genome sequence :現在Pac Bio sequel/sequel2によるlong read sequenceを全ゲノム領域で行う方針となり、現在検体を準備中である。2021年度6月末までにはシークエンスは開始予定、9月までにデータ解析終了を予定している。2) RNA seq:NF2患者の合併腫瘍からのRNA抽出はすでに約50検体で終了している。その内16検体のRNA seqは終了、データ解析も終了している。
3: やや遅れている
Whole genome sequenceを当初予定していたが、より正確なintron variantおよびstructural variantの探索が必要であることを見越し、Pac Bio sequel/sequel2によるlong read sequenceを全ゲノム領域で行う方針となった。現在検体を準備中である。2021年度6月末までにはシークエンスは開始予定、9月までにデータ解析終了を予定している。
現在Pac Bio sequel/sequel2によるlong read sequenceを全ゲノム領域で行う方針となり、現在検体を準備中である。2021年度6月末までにはシークエンスは開始予定、9月までにデータ解析終了を予定している。
コロナの影響もあり、実験計画が遅れいている。また解析方法の若干の変更もあり、次年度使用額が生じている。
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Journal of Medical Genetics
巻: 58(10) ページ: 701-711
10.1136/jmedgenet-2020-106973