研究課題
この研究では、脳脊髄腫瘍の診断と治療戦略における遺伝子異常の重要性を探求しました。脊髄アストロサイトーマにおけるH3F3A遺伝子の変異が、診断と予後評価の強力なマーカーとして機能することが明らかになっています。遺伝子プロファイリング情報の重要性が強調され、この情報は2021年のWHO分類にも反映されています。我々は、名古屋大学医学部脳神経外科学教室で保存された髄液検体と腫瘍検体からDNAを回収し、バイオアナライザーで定量しました。このプロセスでは、わずか1μgの検体からDNAを検出し、H3F3A遺伝子変異の有無を確認することが可能でした。実際の手術中に採取した検体からも、約90分で遺伝子の解析を行うことができ、術中迅速診断が実現しました。この迅速解析は、蛍光Qプローブを使用したi-densyシステムを用いて行われ、一塩基多型を高感度かつ迅速に検出できることが示されました。
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Cureus
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