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2022 年度 実施状況報告書

遺伝子多型に基づく神経膠腫の病態解明とPrecision Medicine構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K17965
研究機関大阪大学

研究代表者

梅原 徹  大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (20792469)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード神経膠腫 / 髄膜腫 / 遺伝子多型
研究実績の概要

大阪大学大学院医学系研究科および医学部付属病院の臨床研究倫理審査の承認を得た上で、神経膠腫、髄膜腫の血液・腫瘍サンプル、画像データ、臨床データ(年齢、性別、生存期間、治療内容、治療反応性など)の収集、さらに取得した血液サンプルからのゲノムDNA抽出およびSNPタイピングを継続している。先行して血液サンプルが集積された髄膜腫403例のデータとリファレンスデータを用いて、全ゲノム上のバリアントに関するGWASを行ったが、現時点でゲノムワイド有意水準 (P = 5.0×10-8) を満たす関連は検出されず、日本人集団に特異的な髄膜腫のリスクSNPを同定することはできなかった。欧米から報告されている髄膜腫のリスクSNPは日本人においてアレル頻度が極めて低いため、関連性を評価することが困難であった。引き続き、神経膠腫を中心にサンプル数の上積みを行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

遺伝子多型解析に必要な血液サンプルの集積は概ね順調に進んでいるものの、疾患頻度の観点から髄膜腫と比較して、神経膠腫のサンプル集積のペースがやや遅れている。疾患関連遺伝子の特定のため、神経膠腫のサンプル数のさらなる上積みが必要である。

今後の研究の推進方策

日本人における脳腫瘍遺伝子多型データベースを構築することで、先行研究の検証や、 本邦独自の遺伝的特性に基づいた新たな知見を得ることを目標としている。また臨床・画像情報や腫瘍分子プロファイルとの横断的統合解析を行うことにより、人種・地域特異的な神経膠腫及び髄膜腫のリスクモデルの構築や病態解明、予防、創薬、個別化医療の実現を最終目標とする。

次年度使用額が生じた理由

疾患関連遺伝子の探索のため、神経膠腫の血液・腫瘍サンプルからゲノムDNA精製及びSNPタイピングの追加分を次年度において行う予定であり、これに充当する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Revisiting the definition of glioma recurrence based on a phylogenetic investigation of primary and re-emerging tumor samples: a case report2022

    • 著者名/発表者名
      Umehara Toru、Arita Hideyuki、Miya Fuyuki、Achiha Takamune、Shofuda Tomoko、Yoshioka Ema、Kanematsu Daisuke、Nakagawa Tomoyoshi、Kinoshita Manabu、Kagawa Naoki、Fujimoto Yasunori、Hashimoto Naoya、Kiyokawa Hiroki、Morii Eiichi、Tsunoda Tatsuhiko、Kanemura Yonehiro、Kishima Haruhiko
    • 雑誌名

      Brain Tumor Pathology

      巻: 39 ページ: 218~224

    • DOI

      10.1007/s10014-022-00438-1

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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