研究課題/領域番号 |
20K17977
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
内山 拓 自治医科大学, 医学部, 講師 (80790724)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 運転シミュレータ / 抗てんかん薬 |
研究実績の概要 |
自治医科大学附属病院、附属さいたま医療センター脳神経外科外来に通院する患者の中で、研究対象となる方に研究の案内を行い、同意が得られた方に対して、運転シミュレータでの評価を実施した。本年度は2例の患者群に対して運転シミュレータでの評価を実施した。現時点において、運転シミュレータに示される運転能力総合判定の5段階評価(A:優れている、B:やや優れている、C:普通、D:やや劣っている、D:劣る)ではBが8例、Cが30例、Dが5例の結果であり、運転シミュレータに内蔵されている標準データを元にした結果では、抗てんかん薬を内服している被験者において自動車運転能力が劣っているとはいえない傾向がみられている。本年度は患者群と年齢、性別を調整した抗てんかん薬を服用していないコントロール群の16例の運転シミュレータ評価を行なった。今後は、残り7例の患者群、34例のコントロール群の評価を行い、両群50例ずつのデータでの、反応動作の速さ、ムラ、誤反応、正確さなど各パラメータを統計解析し、抗てんかん薬が自動車運転のどの因子に影響を与えるのか、与えないのか検討していく予定である。 また、運転シミュレータの拡張パックによりシミュレータを3画面化し、視野障害や注意障害の影響の評価を行えるような環境を整え、当科に入院された脳器質的疾患(脳腫瘍、脳血管障害など)を対象に、自動車運転シミュレータでの評価と、高次脳機能評価を行い、脳病変が自動車運転操作に及ぼす影響について明らかにする研究も行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予定していた研究対象者の研究への参加がうまく得られず、患者群の増加が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、残り7例の患者群、34例のコントロール群の評価を行い、両群50例ずつを比較し、データ解析し、研究結果としてまとめていく予定である。患者群の候補を探すために再度診療録のスクリーニングを行い、広く候補者を探す予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた被験者候補の脱落が複数名生じたため、研究が遅れている。研究をまとめていくために参考資料の購入や、英文校正費用などに使用する予定である。
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