| 研究課題/領域番号 |
20K17978
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| 研究機関 | 東京女子医科大学 |
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研究代表者 |
劉 美憬 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10770985)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 細胞シート / 間葉系幹細胞 |
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| 研究実績の概要 |
神経幹細胞の発見に伴い神経再生研究は急速に発展してきたが、脳梗塞がもたらす重度後遺症は未解決の重大な課題である。近年では幹細胞を用いた細胞療法の報告が多くされるようになり、中でも間葉系幹細胞はその胚葉を越えた神経細胞への分化能や、脳保護効果のあるサイトカイン分泌能から、新たな細胞ソースとして特に注目されている。
我々は新たな移植法として脳梗塞動物モデルにおける他家間葉系幹細胞シート移植の有効性を報告し、細胞シート移植による機能的血管新生と神経再生をもたらすことを既に示しているが、慢性虚血モデルに対する移植の治療効果はこれまで検討されていなかった。
本研究は慢性虚血モデルラット(両側頚動脈結紮)を用いて、脳梗塞に対する細胞シート移植の治療効果を検討することが目的である。これまでに当該年度では慢性虚血モデルラットを作成し、両側大脳半球の脳血流をレーザースペックル機器を用いて評価してきた。これにより、頚動脈結紮による脳血流の低下を確認した。また、慢性虚血モデルラットの頭蓋骨に有窓作成することで、経時的脳表観察を可能にすることを現在目指している。一方で、世界的な新型コロナ感染拡大に伴う実験計画の中断に伴い、継続した動物実験ができない状況が続いたため、安定したモデルの作成、脳血流の定量評価、適切な脳梗塞後の神経所見の評価が当該年度はできなかった。今後はモデルの安定化を達成した後で、順次、細胞シートの移植実験へ移っていく予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染の拡大による研究施設、研究棟での実験制限があり、実験の遂行に大きな遅れを認めている。また、それに伴う長期の動物飼育の継続が困難であり、実験計画と異なった進捗となっている。
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| 今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染対策の中で徐々にではあるが動物実験の再開ができ始めている。当初の計画を考慮しながら、残った年次の中で遂行可能な実験計画を再度修正していく必要があるとおもわれる。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
支払い請求額を前倒しする必要が無いよう、本年度使用できる範囲での使用計画を立てて研究を行った。その結果、適切な範囲での残額となった。次年度に繰り越し、実験に必要な物品、学会発表費用などにあてることで更なる実験の発展を期待する。
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