RA滑膜細胞のp21の発現抑制がIL-1βの刺激に対するIL-6, IL-8の上昇、IKKα/β、IκBαのリン酸化の活性化、MMP-3、MMP-9の有意な増加を起こしており、Vivoの実験と同様にヒト滑膜細胞においてもp21ノックダウンによりNF-kB経路を介した炎症の増悪が起こることが示唆された。さらに、RA滑膜細胞におけるp21の発現はOA滑膜細胞と比較し有意に低値であり、RAにおいてp21の発現低下が滑膜炎の増悪に寄与していることが示唆された。p21発現はRAの滑膜炎と関節破壊を抑制する可能性が示唆され、p21発現のコントロールがRAの新たな治療につながる可能性が示された。
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