研究課題/領域番号 |
20K18008
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
神前 拓平 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (90838319)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 接関節障害 / 成人脊柱変形手術 |
研究実績の概要 |
成人脊柱変形手術が多く施行されるようになった現在、脊柱後弯症で苦しむ患者にとって福音といなっている。しかし術後経過の中で股関節症が進行する症例が 散見されるようになった。本研究の目的は成人脊柱変形手術と術後に進行する股関節症との関連を生体力学的に明らかにすることである。 腰椎-骨盤-大腿骨にいたる3次元有限要素モデルを作成し、靱帯、筋肉、インプラントを外装した。インプラント設置はL4-S2固定モデル、L4-S1固定モデル、 L4-L5固定モデル、非固定モデルの4種類のモデルを作成した。これらのモデルに対して400ニュートンの荷重をかけた上で屈曲、伸展、回旋、側屈方向に10N・m の回転モーメントを加え、股関節にかかる応力を比較検討した。結果はいずれの回転モーメントを加えた場合でもL4-S2固定モデルで最も応力が増加していた。 腰椎骨盤固定により腰椎、のみならず腰仙椎、仙腸関節の動きが喪失するために隣接関節である股関節がその喪失した可動域を代償していることが病態として考えられる。成人脊柱変形手術後に発症、進行する股関節症は臨床的にも筆者が報告してきており、本研究結果は生体力学的にも本病態が存在することを裏付けるものといえる。また動作解析を手術前後で行い、股関節にかかるモーメントを比較したところ術後に股関節に働くモーメントが増加していた。これも同様に術後に股関節が代償する運動が増加したと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請当時の研究計画では成人脊柱変形手術後の股関節症を明らかにするために有限要素法と3次元動作解析による2手法を用いて研究を進めていく予定であっ た。1年間での進捗状況は有限要素法は研究結果をまとめ、現在t論文投稿を行っている最中である。動作解析は被験者に実際に集まってもらいその動作を観察 するというものであった。しかしCOVID19の流行に伴い研究の一時中断や脱落症例のため現在、8例で撮影を終え、解析を行っていた。現在論文執筆中である。
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今後の研究の推進方策 |
動作解析の論文を作成し英文校正提出の上、投稿を行う予定である。 有限要素解析に関しては論文がアクセプトされた。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19のため動作解析の撮影に遅延が生じたが、現在解析を終了し論文執筆を行っている
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