研究課題/領域番号 |
20K18012
|
研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
藤城 高志 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80836784)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 頸椎 / 矢状面アライメント |
研究実績の概要 |
頚椎は胸腰仙椎とは異なり、可動域が非常に大きく、さらに頭蓋を支え前方を注視させるという特異な役割も担っている。頭蓋頚椎矢状面アライメントは一般的に前方を注視した状態での頚椎側面単純X線画像で評価される。しかし、前方注視は頭蓋骨の位置とともに眼球運動によっても調節される。そのため同じ前方を注視した姿位であっても、被検者間、また同一被検者においても撮像毎に頭蓋骨オリエンテーションは様々であり、その信頼性や再現性が乏しいと臨床の場で感じることが少なくない。また、頚椎を含め、脊椎矢状面アライメントは隣接する局所の矢状面アライメントに相補的に影響し合うため、目線の方向やそれによる頭蓋骨のオリエンテーションの変化によって頚椎アライメントも影響を受けるはずである。しかし、同じ前方注視であっても目線の方向の違いによって、頭蓋頚椎アライメントがどう変化するかはわかっていない。本研究の目的は、前方注視を保持した3姿位での頚椎単純レントゲン側面像を撮像し、3姿位間での矢状面アライメントの違いを調査し、同じ前方注視であっても、目線の方向の差異によって、頭蓋頚椎矢状面アライメントがどのように変化するかを明らかにすることである。令和2年度は、当院での倫理委員会の承諾を得た後に、上記3姿位での単純X線の撮像方法を確立することに努めた。さらに予備的に単純X線を撮像した。現在までに約20例症例の撮像を行い、パラメーターを計測している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画では、令和2年度はパラメーターを計測し、Power Analysisを行う予定であったが、これに遅れを生じている。 COVID-19のため、倫理的な側面を配慮し、積極的に健常者のレントゲン撮像を行うことができなかったため。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度は引き続き目的例数の撮像と、並行してデータ分析を行う予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
今年度に行った単純X線撮像等に必要な経費は、他の研究費で賄うことができたので、次年度使用額が生じた。 次年度は単純X線撮像を引き続き行い、また、並行してデータ分析も行う予定であるため、その費用に使用する予定である。
|