研究実績の概要 |
慢性頸髄圧迫モデルラットの作成に必要な椎弓下に挿入する吸水膨張性ポリマー(Aquaprene Dx)が製造中止となり,慢性頸髄圧迫モデルラットの確立が課題であった。現在市販されており利用が可能な膨張性ポリマーやゴムなどを用いて、慢性頸髄圧迫モデルラットの作成を試みたがいずれもCSMラットの確立にはいたらなった。COVID-19の流行下で度々、モデルラット作成作業の中断を余技なくされる中で、同作業に多くの時間を費やした。
しかし、製造中止となる以前に上記吸水膨張性ポリマーを大量に購入していた千葉大学整形外科学教室よりN社のアクアプレンゴムスライス(厚み 0.3mmもしくは0.5mm, 幅 5mm, 長さ 30mm)を提供頂く事が可能となった。それを用いて、慢性頸髄圧迫モデルラットの作成を行った。モデル作成の手順は全身麻酔下にC6椎弓を切除し,アクアプレンゴムスライスをC5椎弓下に挿入する方法を行った。その結果、術後4週で頚髄症が発症し術後8-10週かけて脊髄症が悪化する慢性頸髄圧迫モデルラットが確立できた。
今後,加熱式タバコエアロゾル抽出液を投与する群とコントロールとしてPBSを投与する群を作成し,脊髄症の悪化に関して群間比較を行う予定である。
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