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2020 年度 実施状況報告書

骨新生能と生体内吸収性を有する人工骨の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K18050
研究機関東北大学

研究代表者

馬塲 一慈  東北大学, 大学病院, 助教 (20848329)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードリン酸八カルシウム / ポリ乳酸
研究実績の概要

骨移植が必要な治療対象は、外傷、腫瘍、感染や人工関節のゆるみによる骨欠損、偽関節の修復促進、関節固定や脊椎固定の骨性架橋など多岐にわたる。現在、骨移植件数は増加傾向であり今後も需要が高まると考えられる。現在、骨移植の方法は自家骨移植が第一選択となっているが、生体から採取するため使用できる骨の量が限られる。また、採取部の疼痛や感染などの合併症が危惧される。そのため、骨移植として使用できる人工骨の開発が必要である。リン酸八カルシウム(octacalcium phosphate ; OCP)はハイドロキシアパタイト(hydroxyapatite ; HA)に転換され、その過程で骨芽細胞への分化を促進させ骨新生を誘導し、また破骨細胞を刺激することで早期に吸収される。この性質を利用することで、生体の骨代謝を刺激し、早期に骨に置換され、生体内で吸収される人工骨や、担体との複合体を形成することで骨新生を促進し、生体内で吸収される骨接合に使用するインプラントへの応用も可能である。これまでOCPとgelatinとの複合体(OCP/Gel複合体)を用いた動物実験モデルで、骨新生を促すことができることを報告してきたが、強度を高めることが課題であった。現在臨床で使用されているポリ乳酸(PLLA)を担体としたOCP複合体を作製し強度を高めることが期待できる。本研究の目的は、OCP/PLLA複合体を作製し、複合体の強度、骨新生能を解析することである。現在OCP/PLLA複合体の作製にあたり、適切なOCP含有率やOCP顆粒径を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

OCP/PLLA複合体の作製でOCPの最適な混合率、OCP径を検討中であり、当初の予定より時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

今後、複合体作製に適切なOCP含有率やOCP顆粒径を検討した後に、OCP/PLLA複合体の構造解析や強度解析を行う。また動物実験を行い、骨新生能の評価を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

OCP/PLLA複合体の作製を検討中であり、動物実験が行えず動物購入や試薬購入を次年度に行い、今後も鋭意、実験を継続する予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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