変形性関節症の発症者数は加齢に伴い増加し、我が国の40歳以上の有病率は男性で43%、女性では62%と超高齢社会の現代において罹患率の高い疾患である(Yoshimura, et al. JBMM. 2009)。現時点でのOA治療は治療効果が限定的であるヒアルロン酸関節内注射や手術療法がほとんどであり、健康寿命の延伸のためにも関節軟骨機能を維持・再生する有効な予防・治療法の開発が強く望まれている。本研究において軟骨細胞内のエネルギー代謝を制御することで、軟骨細胞の機能を調節できることを示した。この成果は、OA等の軟骨変性を呈する疾患の予防法の開発基盤となることが期待される。
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