研究期間中に肉腫患者180例の手術・末梢血検体を採取した。十分な量の腫瘍組織が採取できた症例では、腫瘍組織を細断し酵素処理などを行ってFresh tumor digest(FTD)を作成した。残りは培地上に播種し、腫瘍浸潤リンパ球 (TIL)および腫瘍細胞を培養した。得られたTILとFTDを共培養し、上清を回収してELISAでインターフェロンγ(IFNγ)産生を解析し、先行研究と同様に腫瘍細胞内に腫瘍反応性のTILが存在する症例群があることを確認した。さらに、次世代シークエンスを外注で行い、また一部の症例でフローサイトメトリー、液性因子解析を行って、腫瘍内免疫応答の多層的な解析を行っている。
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