研究課題
若手研究
扁平上皮分化を伴う膀胱癌は、進行した病態に関連すると報告されているが、治療感受性に関する報告は一定の見解を得ていない。今回我々は、扁平上皮分化を伴う膀胱癌でNOTCHリガンドであるJAG1発現が高いことを同定し、JAG1と扁平上皮分化に着目し研究を行った。JAG1高発現はTNFαシグナル増強と関連することが示唆され、化学療法や免疫療法コホートにおいて、JAG1高発現は治療抵抗性予測マーカーとなり得ることが示された。
泌尿器腫瘍
ゲノム医療やビッグデータを用いた個別化医療が身近なものとなりつつある現状において、筋層浸潤膀胱癌患者において、術前の組織を用いた化学療法感受性や抵抗性を事前に知り得ることは不要な化学療法による、手術待機時間の短縮や合併症発生率の低下につながる。膀胱癌患者の個別化治療に向けた重要な知見の一つとなり得る。