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2020 年度 実施状況報告書

long non-coding RNAが果たす膀胱がんでの働きの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K18101
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

梅田 浩太  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (20868260)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードlncRNA / ペムブロリズマブ
研究実績の概要

本研究では、膀胱がんにおいてハイスループットな新規RNA detection systemを用いて、Long non-coding RNA (lncRNA)の臨床的意義を検討し、さらに細胞内局在を定量的に可視化することでlncRNAの働きを解明し、がんの原因解明や新規治療に結び付ける事を目的としている。
免疫チェックポイント阻害薬の登場に伴い様々な癌腫でがん治療が飛躍的に進歩してきている。膀胱癌においてもペムブロリズマブが保険適応となり様々な初期使用経験が報告されてきているが、効かない症例や耐性がみられる症例がみられている。lncRNAと膀胱がんとの関連のなかで、とりわけ実臨床での喫緊の課題であるペムブロリズマブとの関わりにより重点をおき、当院でのペムブロリズマブを使用した53例のデータベースを作成した。その中で、ペムブロリズマブ使用前における検体量が豊富な8例をまず検討した。文献的に免疫関連細胞や免疫療法との関わりの可能性を指摘されているlncRNAとしてHOTAIR,MALAT1,NEAT1,UCA1,GAS5の5種類をまず選定し、計40検体において新規RNA detection systemであるquantitative in situ hybridization chain reaction (qHCR)を用いて実際にlncRNAを同定できることをホルマリン固定された切片から確認した。この手法は従来のISH法と比べて低コストでハイスループットであり、当教室では腎がんでの本手法が確立されてきており、膀胱がんでも有用であることが分かった。またペムブロリズマブ使用前後での検体がある5例においては、次世代シークエンスで遺伝子変異解析及びトランスクリプトーム解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当院でのペムブロリズマブを使用した53例のデータベースを作成した。その中でペムブロリズマブ使用前における検体量が豊富な8例については文献的に免疫関連細胞や免疫療法との関わりの可能性を指摘されているlncRNAとしてHOTAIR,MALAT1,NEAT1,UCA1,GAS5の5種類をまず選定し、計40検体においてqHCRを用いて実際にlncRNAを同定できることをホルマリン固定された切片から確認した。またペムブロリズマブ使用前後での検体がある5例においては、次世代シークエンスで遺伝子変異解析及びトランスクリプトーム解析を行っており、おおむね予定通り進行していると考えられる。

今後の研究の推進方策

計画1ではqHCRを使用し、さらに多くのlncRNAの評価や症例数を増やしてデータを構築していく。また計画2,3の通り、空間分布の検討やマウスモデルを使用した機能解析を予定していく。

次年度使用額が生じた理由

qHCRで使用する試薬は既に当教室にあるものもあり、想定よりはコストはかからなかった。次年度分は更に多くの検体でのqHCRを予定しており、またマウスモデルなどの費用や研究成果の報告、学会参加や発表などで経費がかさむと想定される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 当院における尿路上皮癌に対するペムブロリズマブの初期使用経験および筋肉量との関連2020

    • 著者名/発表者名
      梅田浩太
    • 学会等名
      第58回日本癌治療学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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