泌尿器科を受診した男性81例を対象に、陰茎の擦過検体を医師および自己採取の2種類採取し、両検体のHPV検出率およびHPV遺伝子型を比較することで、自己採取法の有用性について検討した。HPV陽性率は医師採取31%、自己採取28%であり、両検体でHPV陽性であったのは26%であった。HPV検出における自己採取検体の感度は91%、特異度は93%であった。また両検体でHPV陽性であった検体の70%で、検出された遺伝子型が完全もしくは部分一致しており、検出された遺伝子型は総じて自己採取検体の方が多かった。男性においても陰茎擦過による自己採取検体を用いたHPV検査は有用であると推察された。
|