研究課題/領域番号 |
20K18132
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
宮澤 慶行 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90647083)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 前立腺癌 / 去勢抵抗性前立腺癌 / オートファジー / スタチン / 放射線 / アポトーシス |
研究成果の概要 |
去勢抵抗性細胞株、PC-3を用い実験を進めた。スタチン投与によるオートファジー発現増加による細胞死の誘導を確認した。放射線線量ごとにPC-3でオートファジーにどのような変化があるのか、殺細胞効果に変化があるのかを検討した。非スタチン投与下ではオートファジーは発生するが線量依存的な有意な変化はなかった。スタチン投与下ではオートファジー発生は有意に増加し、線量依存的に殺細胞効果が有意に増加した。以上のことから、重粒子線治療とスタチン併用をすることで放射線による殺細胞効果を増強できる可能性があることが示唆された。BH3ミメティクスとスタチンの併用効果を継続して検討している。
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自由記述の分野 |
前立腺癌
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺癌の罹患率は増加傾向にあり、男性の罹患するがんの中でも上位となってきている。それに伴って治療抵抗性となった去勢抵抗性前立腺癌患者も増加の一途を辿っている。それらの患者の治療はさまざまな新薬が開発されているがいずれも治療抵抗性になることが臨床的に確認されている。そのような中で現在は放射線核種(ルテシウム、アクチニウムなど)を前立腺膜抗原(PSMA)と結合させ腫瘍細胞に運搬する治療が現実的になりつつある。そのような放射線内用療法時にスタチンを投与することを想定した場合、今回の我々の研究結果からスタチンと放射線の併用によるアポトーシス誘導効果は発展、転用できる可能性があるのではないかと考えた。
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