TRIM44はもともと頭頚部癌、胃癌、大腸癌、乳癌、膵癌、子宮頸がん、肺がん、前立腺癌、腎癌など10種類以上の癌種で癌細胞の増殖を促進する方向に働き癌遺伝子と考えられている。今回、膀胱癌においても免疫学的染色や膀胱癌細胞株を用いた機能実験の結果からTRIM44は癌を促進する作用があることがわかった。TRIM44を治療標的とした化合物が同的できれば治療ターゲットとなり得ることが分かり膀胱癌に対する新規治療薬となる可能性が考えられた。また、TRIM44蛋白は今回血中で同定することができなかった、今後、血清から同定できる手法が確立されれば膀胱癌の病勢を反映するバイオマーカーとなる可能性がある。
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