本研究は膀胱細菌叢の変化が過活動膀胱を引き起こすという仮説をもとに膀胱細菌叢と過活動膀胱の関連を明らかにすること、さらに膀胱細菌叢をターゲットとした全く新しい過活動膀胱の根治療法を開発することを目的としている。 膀胱細菌叢と過活動膀胱の関連を明らかにするために、前年度から引き続き膀胱細菌叢の変化と過活動膀胱症状の変化を縦断的に調べる臨床研究の検体および質問票の収集を行った。 約3か月おきの診察のたびに計4回検体採取を行う予定であったが、新型コロナウィルス感染症により電話診療への変更や受診キャンセルが相次いだため、不定期であっても2回以上検体を採取できた症例を解析対象とすることに変更した。 現在は新規研究参加者の募集を終了しており、研究参加者の2回目以後の検体および質問票を集積中である。 先行研究から解析にはある程度細菌混入が避けられないことが判明しているため、一度にすべての検体の解析することで混入の影響を可能な限り均一にする方針とした。今後、全検体を集積後に次世代シーケンサーへ提出する予定である。
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