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2022 年度 研究成果報告書

母体栄養状態による胎児期エピゲノム変化を介した前立腺肥大症発生機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K18147
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56030:泌尿器科学関連
研究機関札幌医科大学

研究代表者

柴森 康介  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (30780845)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード前立腺肥大症 / 胎生期栄養状態 / エピゲノム変化 / 低蛋白食 / 高脂肪食 / DNAメチル化
研究成果の概要

目的:胎生期母体栄養状態が仔の前立腺に与える影響について検討した。
方法:自然発生高血圧ラットを妊娠初期より通常食(S)群、蛋白質制限食(R)群、高脂肪食(HF)群の3群に振り分け、出生後は通常食で管理した。前立腺腹葉(VP)に対して蛍光免疫染色を行い上皮間質細胞面積を計測、遺伝子解析を行った。
結果:上皮細胞面積はR群で有意に増加し間質細胞面積はHF群で有意に増加した。Realtime PCRでは、転写因子に加えてR群はアポトーシス抑制因子Xiap、HF群では上皮間葉転換に関わる遺伝子群の発現増加を認めた。TGFβ経路のDNAメチル化解析では各群低メチル化状態であったが有意差は認めなかった。

自由記述の分野

前立腺肥大症

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究において、胎生期の栄養状態が48週齢の前立腺組成変化に関わる可能性が示唆され、その原因としては前立腺における細胞増生、炎症、リモデリングなどが関わる可能性が示唆された。胎生期の母体低栄養は前立腺上皮増加に、胎生期の母体肥満は前立腺間質増加をきたし、その背景には低栄養ではアポトーシス抑制因子が、母体肥満ではEMTの関与が示唆された。本研究の意義として、BPH発症のエピゲノム機構が明らかとなれば、現行のα1アドレナリン受容体やテストステロンに着目した治療と全く一線を画す治療戦略、リスク予測が可能となることが期待される。

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公開日: 2024-01-30  

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