VRK1は細胞分裂に関与するセリントレオニンキナーゼの一つであり、多くの癌種で高発現している。ルテオリンはVRK1の発現を抑制するフラボノイドであり、卵巣癌に対するルテオリンの抗腫瘍効果とそのメカニズムを検証した。 ルテオリンの投与によって卵巣癌細胞株の増殖が抑制された。また、卵巣癌患者の腫瘍を移植したマウスモデルにおいても、ルテオリン投与によって腫瘍の増殖が抑制された。 遺伝子変化の網羅的解析などによって、ルテオリンの抗腫瘍効果メカニズムは、癌抑制遺伝子であるTP53経路の活性化であることが示された。
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