研究成果の概要 |
自然リンパ球(ILC)は自然免疫と獲得免疫へ影響を与える重要な免疫細胞である。 ILCの割合を末梢血、腹水、正所性子宮内膜、子宮内膜症性嚢胞を採取し、フローサイトメトリーで検討した。子宮内膜症患者と非子宮内膜症患者を比較して、血液と腹水では有意な差は認めなかった。非子宮内膜症患者と比べ、子宮内膜症患者の子宮内膜ではILC2, ILC3が有意に低下していた。また、子宮内膜症性嚢胞では非子宮内膜症患者の子宮内膜や子宮内膜症患者の子宮内膜と比較し、ILC1, ILC2, ILC3のすべてが増加していた。子宮内膜や卵巣子宮内膜症性嚢胞など局所の病態にILCsが関与している可能性が示唆された。
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