子宮頸部におけるプロゲステロン(P4)シグナルによる妊娠維持のメカニズム解明のため、臨床背景の異なる症例の子宮頸部線維芽細胞培養系を樹立し、P4 応答を比較した。難治性頸管無力症患者(CI)に対して経腹的子宮頸管縫縮術を実施し妊娠維持したCI群と、子宮頸管未熟化のコントロール群とをそれぞれ帝王切開時に子宮頸部組織を採取した。培養細胞へのP4添加による変化を解析したところ、未熟化例で認めるP4応答がCI群で減弱していることを確認した。さらにその原因としてP4受容体(PR)の発現をリアル タイムPCR、ウエスタンブロット、細胞免疫染色で解析したところ、CI群ではPRが顕著に減少していた。
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