ICRマウスより獲得したMⅡ卵子を新鮮卵子群と凍結融解卵子群に分けてそれぞれ評価を行った。走査型電子顕微鏡による内部構造変化の評価では、新鮮卵子群と比較して凍結融解卵子群においてミトコンドリアの密度の低下とミトコンドリアの膨化を認めた。Mito-tracker Green(MTG)、TMREでの蛍光染色施行後、共焦点レーザー顕微鏡でミトコンドリアの クラスター分布およびその面積の解析評価では、両群間のクラスター数に有意差を確認した。定量PCR及びデジタルPCRのミトコンドリアDNAコピー数の評価では両者間に有意差は認めなかった。凍結卵子における障害は細胞死を誘導する障害ではないことがわかった。
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