本研究では、癌腫における発癌や癌の浸潤、転移に関与する血管新生因子であるアンジオポエチン様因子2(Angiopoietin like protein 2: ANGPTL2)に着目し、卵巣癌の腹膜播種における同分子の機能の解明を目的とした。今回われわれは、卵巣癌のin vivoマウス腹膜播種モデルを作成した。一連の解析の結果から、腫瘍に発現するANGPTL2はin vivoにおいて腹膜播種を抑制することが示された。 以上より、卵巣癌におけるANGPTL2の発現制御は、卵巣癌の腹膜播種制御法の開発に応用できる可能性を有している。
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