研究課題/領域番号 |
20K18244
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小木 学 新潟大学, 医歯学総合病院, 客員研究員 (70833169)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大脳前庭野 / マウス / イメージング |
研究実績の概要 |
ヒト、サルの前庭入力領域を参考にフラヒン蛋白蛍光イメーシングを用いて島付近の側頭葉を中心に観察し、マウス大脳皮質の前庭野を試みている。8-12週のCB57BL6GCaMPマウス三種混合麻酔し、頭部皮膚をブピバカイン皮下注による局所麻酔後に切除、側頭筋を翻転させ、大脳側頭葉を明視下に置き、手術を行った後に覚醒させ、頭蓋骨越しに青色励起光を脳表に照射し、脳表より放射される緑色自家蛍光を捉えることで神経活動を測定している。刺激は経外耳道的に鼓室内側壁もしくは外側半規管を直接電気刺激するガルバニック刺激と、同部位を氷と温水による温度刺激を用いている。 現在のところ覚醒下マウスでは、経外耳道的に鼓室内側壁ガルバニック刺激、温度刺激ともに眼振が確認できたことから、外側半規管を刺激できていることが確認できた。ハイスピードビデオカメラを用いて、マウスの眼振所見を捉えると同時にイメジングを撮影している。またガルバニック刺激では刺激の頻度に依存して大脳の神経活動の変化を認め、刺激は低頻度の方が島皮質の前方が活動し、高頻度になると聴覚野が活動する傾向があることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
覚醒下マウスではガルバニック刺激では安定して眼振を誘発することが難しい。またガルバニック刺激では刺激の頻度に依存して神経活動の変化を認め、刺激は低頻度の方が島皮質の前方が活動し、高頻度になると聴覚野が活動する傾向があるが、安定して検出することはできていない。カロリック刺激でマウスの眼振は短い、長い眼振と安定してできる方法を研究中である。
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今後の研究の推進方策 |
最適なガルバニック刺激を探るとともに、氷と温水で長い眼振の温度刺激も考慮していく。また一側前庭障害モデルマウスを用いて、反対側刺激による大脳前庭野の反応性の変化を研究する。
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次年度使用額が生じた理由 |
1
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