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2021 年度 実施状況報告書

2光子顕微鏡を用いた大脳皮質運動野の嚥下機能Top-down修飾機構と病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K18262
研究機関獨協医科大学

研究代表者

穴澤 卯太郎  獨協医科大学, 医学部, 助教 (70622299)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード嚥下機能 / 末梢神経 / 大脳皮質嚥下領野
研究実績の概要

本研究は、嚥下機能を直接修飾していると考えられている大脳皮質嚥下領野に着目し、新たな可視化技術を用いて直接脳活動を観察することで大脳嚥下領野の修飾作用を解明する。
昨年度までの研究実績では、大脳皮質嚥下関連領野の観察を繰り返し行えるようにするための観察窓を作製する技術習得、さらにin vivoで観察するための頭部固定装置を用いた実験系を確立させた。今年度は、この実験系を用いて同領域の神経細胞活動を観察するためのウイルス注入技術の習得を行った。具体的には、野生型マウスを麻酔し、頭蓋窓作製時の頭蓋骨をはずし大脳皮質の表面を露出させた段階で、アデノ随伴ウイルスを用いて、緑色カルシウム感受性蛍光タンパク質GFP-based Calcium Calmodulin Probe (G-CaMP)をコードする遺伝子をインジェクションシステムを構築した上で大脳皮質に注入した。2-3週間後に同部位の神経細胞に発現したG-CaMPの輝度上昇を2光子顕微鏡を用いて観察することに成功した。麻酔下であったため、発火活動頻度は多くはなかったものの、自発発火の活動を可視化できた。

今後は、覚醒下での嚥下運動に同期した神経細胞の特定、長期にわたる繰り返しイメージングに耐久性のある頭部固定方法および頭蓋窓作製技術の習得を予定する。また、レーザーアブレーション後の回復過程を血管の形態変化による動態観察および神経細胞の可視化による神経再構築過程を観察することを目標とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

大脳皮質におけるアデノ随伴ウイルスの注入技術に時間を費やしたため、レーザーアブレーション後の血管形態変化を可視化し、その動態観察の研究を行うことができなかった。

今後の研究の推進方策

今後は、嚥下領域アブレーション後にきたすと考えられる嚥下障害モデルの表現型の観察を行う。また、覚醒下での嚥下運動に同期した神経細胞の特定、長期にわたる繰り返しイメージングに耐久性のある頭部固定方法および頭蓋窓作製技術の習得を予定する。
頭蓋窓を用いて、レーザーアブレーション後の回復過程を血管の形態変化による動態観察および神経細胞の可視化による神経再構築過程を観察することを目標とする。

次年度使用額が生じた理由

値引き交渉により費用が抑えられたため。
物品・試薬・実験動物など含め構築した実験系を用いて継続して研究を行っていく。

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公開日: 2022-12-28  

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