Human(病理検体ホルマリン固定パラフィン切片)を用いて、嗅神経芽細胞腫における特異性・糖鎖特異性の詳細な解析を行った。ラットを用いたPre実験では、嗅上皮にたいしてはsWGAレクチンの糖鎖バイオマーカーとしての特異性を見出していたが、7種類の糖鎖バイオマーカーでHumanの嗅神経芽細胞腫を再検討すると特異度の高いバイオマーカーは見出せなかった。今後は産業総合研究所と共同研究にてレクチンプロット法を用いて嗅神経芽細胞腫にたいする糖鎖特異性を確認していく予定である。 去年作成した嗅神経芽細胞腫の細胞株は、嗅神経芽細胞腫としての性質を表す蛋白の発現は確認できていない。また、3Dフェロイド培養やALIなどを試し、細胞分化を促したが、特異性タンパクの発現は認めなかった。Cell lineとしての証明は現時点ではできておらず、細胞株に関しては今後初代培養から見直す必要があると考えられる。
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