頭頸部癌における1分子RNAメチル化解析法の確立について

2023 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20K18277
• 研究種目: 若手研究
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
• 研究機関: 浜松医科大学
• 研究代表者: 望月 大極 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (40467246)
• 研究期間 (年度): 2020-04-01 – 2024-03-31
• キーワード: RNA修飾 / m6Aシークエンス / ナノポアシークエンサー / エピトランスクリプトーム

研究成果の概要

DNAメチル化などの塩基修飾が癌化機構など多様な影響を与えることが広く認識されている。なかでも次世代シークエンサーの登場で近年分子生物学が発展し、RNA領域におけるエピトランスクリプトーム研究は広がりを見せている。我々はこれまで頭頸部癌において、腫瘍・正常検体を用いDNAメチル化を特に研究してきた。最近は、蛍光法を使ったRNAメチル化解析に取り組んだ。蛍光m6A測定法にて頭頸部癌では癌部でm6A比率が高く、高m6A比率群は予後不良である結果を得ることができた。あらたに網羅的1分子RNA修飾を行い、よりRNA修飾の実態にそった頭頸部癌におけるRNAメチル化と癌化機構についての知見を蓄積できた。

自由記述の分野

頭頸部癌

研究成果の学術的意義や社会的意義

1分子RNA修飾は、特に頭頸部癌においてRNA修飾解析で革新的な進歩をもたらす可能性がある。これで、DNA修飾の研究が中心であったが、網羅的1分子RNA修飾解析によって、あらたな頭頸部癌研究のフィールドを切り開く可能性がある。頭頸部癌に特異的な1分子RNA修飾が特定できたら、リキッドバイオプシーにて1分子RNA修飾を検知する新しい手法の開発につながる可能がある。