研究課題/領域番号 |
20K18289
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
小杉 隆誠 琉球大学, 医学部, 非常勤講師 (10867047)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | head and neck cancer / HPV16 / lncRNA |
研究成果の概要 |
HPV由来アンチセンスRNAは一部のHPV関連癌において発現していることが少数報告されている。しかしながらこのRNAの詳細な構造および機能については現在まで不明である。そこで本研究はHPV由来アンチセンスRNAの構造的機能的同定を目的として行われた。PCR法およびバイオインフォマティクス解析において決定された構造から、このHPV由来アンチセンスRNAはlncRNAであることが判明した(HPV-AS lncRNAと命名)。培養細胞を用いたRNAノックダウン解析の結果、このHPV-AS lncRNAはある種のHPV関連癌細胞の種々の核内RNA発現の調節に関わることが示唆される。
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自由記述の分野 |
Cancer biology
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトパピローマウイルス(HPV)の16型および18型は一部の頭頸部がんや子宮頸がんの主な原因因子となっている。これらHPVの有するE6およびE7はがん誘導因子であることから、E6/E7はHPV関連がんの予防及び治療法において最も重要な標的と考えられている。しかしながら、E6/E7を含めたがんに関連する細胞内分子群の総体的挙動と、放射線治療・化学療法などのHPV関連がんの治療における異なる治療効果との関連については不明な点が多い。こうした点を科学的に明らかにすることは、HPV関連がんのより良い治療法を確立するために重要であり、本研究はそのための新たな基礎生物学的知見を得ることを目的としている。
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